最近話題になっている痩せすぎの女性や拒食症の問題に取り組むキャンペーンが話題になっているようです。
写真家のオリビエーロ・トスカーニさんが開始したセンセーショナルなビジュアル広告「やせすぎ防止」キャンペーンに対して同国政府やファッション業界から賛否両論の声が巻き起こっているようです。
このキャンペーン広告は痩せすぎの女性の裸体の上に「やせすぎに“No”」というスローガンが描かれたもののようです。 痩せすぎ女性と健康
この広告は伊アパレル「NOLITA」がスポンサーとなり、08年春夏ミラノ・コレクションの最中である24日に全国紙レプブリカに見開きページで掲載されたり、イタリア全国の広告看板にも掲示されているということです。
この痩せすぎに対して国内から賛否の声があがっているようなんですが、「トスカーニの手腕は見事。実に効果的なキャンペーンだ」と語る人もいれば、このキャンペーンが悪意ある人々に悪用される可能性があることを指摘するひともいるみたいです。
この痩せすぎの女性や拒食症反対の広告に対するファッション界の反応はというと、ミラノのファッション業界はこの広告キャンペーンを肯定的に捉えているようです。
けれども、デザイナーのドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナは、「ついに真実が語られただけのこと。拒食症のまん延はファッション業界の責任ではなく、精神的な問題だ」と手厳しいコメントを寄せたりもしています。
一方、ジョルジオ・アルマーニさんは、ファッション・ショーの最後に「強烈なビジュアル広告を使ったこのキャンペーンは、絶妙のタイミングで開始された」とのコメントです。
痩せすぎの女性の写真モデル・カーロさんは「やせ過ぎ」の実態についても語っているようです。
カーロさんは13歳の頃から拒食症に苦しんでいるみたいで、「やせすぎは全然美しくないし、死ぬ危険さえある」と話しています。
今回の写真のモデルになった理由は、若い女性たちにやせ過ぎることの危険性を分かってもらいたいとのことで、「若い女性たちが、ファッション誌に出てくるきれいな服やヘアスタイルの背後に、何が隠されているのかを考えるきっかけになってほしい」と拒食症の実態を語っています。
拒食症で痩せすぎだったカーロさんは15年以上にわたり、拒食症による体重減少が危険域に達するたびに入院を繰り返していたといいます。
現在は身長165センチに対し、体重はわずか32キロのようですが、この5年間で5キロ増え、写真の撮影当時からも2キロ増えているそうです。